第67回日本アレルギー学会学術大会

会長挨拶

第67回日本アレルギー学会学術大会 会長
岡本 美孝(千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学)

 第67回日本アレルギー学会学術大会は千葉大学耳鼻咽喉科学教室の担当で、幕張メッセとホテルニューオータニ幕張を会場として平成30年6月22日(金)から24日(日)まで開催させて戴きます。学会のテーマは「新たな治療を目指そう、基礎と臨床・産学連携でのteam up」です。
 従来通り、一般演題を重視してシンポジウムなどの特別企画は午前中に、午後は一般演題から選択されるミニシンポジウム、ポスター発表を集中して行ないます。アレルギー学会のさらなる発展と会員の教育充実、学会の国際化を目指して、今回の学術大会ではいくつかの取り組みを企画しています。
 近年、アレルギー研究、診療に様々な変化がみられています。自然免疫の関与、Th1/Th2アンバランス説の限界とpathogenic T細胞への注目、エピジェネティクス修飾、あるいはオートファジーによる修飾とその制御などの基礎研究と、臨床においても従来の化学伝達物質や炎症メディエーターの産生や機能の抑制を中心とした薬物治療に加えて、新しい免疫療法への期待と、さらに科学的な評価に基づいた臨床研究の方法が普及しつつあります。新しい画期的治療法の効率よい開発を目指すには、基礎研究と臨床研究、企業とアカデミアの緊密な連携が不可欠であることは言うまでもありません。学会プログラムの随所に関連した企画を取り入れていきます。直接のテーマとした「臨床と基礎のteam up」、「産学連携でのteam up」のシンポジウム以外に、会長企画として「免疫学会特別シンポジウム:基礎免疫研究が拓くアレルギー炎症疾患の病態の理解と制御」を開催し、免疫学会との連携を今後も深めていくことを企画しています。
 一方、もう一つの会長企画としては、注目されるアレルゲン免疫療法を取り上げました。ともすると期待ばかりが先行してしまいますが、エビデンスは十分ではなく、その「現状・課題・期待」について地に足の着いた基礎的、臨床的な議論が必要です。
 さらに、今回の学会から欧州アレルギー学会(EAACI)との連携の発展を目的に、欧州アレルギー学会と日本アレルギー学会でそれぞれが企画した特別シンポジウムが相互の学会で開催されます。今回、第1回EACCI主催シンポジウムとしてFrom disease mechanisms to guidelines for clinical practiceというテーマで、Prof. Antonella Muraro, Prof. Carsten Schmidt-Weber, Prof. Ioana Agacheといった著名な先生方が講演されることになっています。
 これらの先生方以外にも、Prof. David Artis, Prof. Cezmi A Akdisなど約20名の御高名な海外招聘者が参加される予定で、招聘講演のみでなく様々なシンポジウムにもシンポジストとして参加していただいて議論を深める予定です。
 幕張は東京湾に面して公園も多く、学会の合間には海風を受けながらの散策や、おしゃれなショッピングモールでのお買い物もお楽しみ戴けます。東京駅からは京葉線で約30分、羽田空港からはリムジンバスが多数出ており会場へのアクセスも便利です。
 多くの会員の先生方のご参加を心からお待ち申し上げております。

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